ショートストーリー
 

「期間限定なのに、まさか付き合うことになるとは思わなかったよ。」

「そうだなー。
でも、俺はそれだけ莉紗のことが好きだったんだよ。
あの時、桜を見てた莉紗の横顔は最高に綺麗だったからな。

少しでもそばに居たかった。」


そう言って外を眺める優羽の方が、あたしなんかよりもすごくすごく綺麗だった。


あたしはやっぱり、この人が好きだ。



「優羽。」

「ん?」

「大好きだよ。
死ぬまでずっと。」

「俺も。
莉紗に出会えてよかった。」


「照れるね。」

「お前が先に言ったんだろ。」



あたし達が出会ったあの日の様に、空はきれいな青色だった。

「莉紗。
幸せになれよ。」

暖かい日差しに照らされたあなたの横顔は、とても寂しそうで、でも幸せそうだった。
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