スキ＊キライ【１】

「廉君、アドレス教えてよ」

「え？」

急に話し掛けられ、誰かと思ったら西上さんだった。

「ねぇ…いいでしょ？」

色っぽく上目遣いでいった西上さん。

「あの、すみません。オレ、今日人数合わせみたいなもんなんで…」

「…クス…やっぱり断ると思った」

「え…？」

「廉君って思ってた通り♪」

「どういうことですか？」

「んーそうねぇ…純粋で可愛い感じ？」

純粋で可愛い？

純粋はいいけど可愛いは男として
言われても嬉しくはないな…。

「ほら、ムッとしてる…素直ね」

「か、顔に出てますか！？」

「うん。すごく」

知らなかった…。