スキ*キライ【1】
「あ、廉君も飲む〜?」
カクテル片手に西上さんはきいてきた。
「いえ。オレ未成年なんで」
「え〜?別にいいと思うんだけどぉ」
「それにオレお酒はあんまり」
「そっかぁ」
オレ飲んだらなにやらかすか
わからないんだよなー。
前に朝日に飲まされた時があって
オレが先に酔ったらしく酔いが冷めた後に
朝日に『もう飲むな、絶対に』って言われたんだけど
なにがあったのか全然思い出せなかった。
あの時なにがあったのか、結局朝日は教えてくれないし…。
今更ながらその事が気になってきた。
うーん……。
「廉君!淳一君とサキ歌ってるよー」
「あ、本当ですね」
デュエットしてる。
あいつ、いい感じじゃん。
「あたし達も歌わない?」
「え、でもオレ…」
歌とかあんまり知らない。
そういうつもりが西上さんに無理矢理歌わされた。
それからも西上さんにほぼ無理矢理
強引に付き合わされた。