スキ*キライ【1】

正直なキモチ






いないー!!!

あんにゃろー!!!

女とどこ行きやがった!!

「はぁっはぁっ…」

あんなやつに振り回されるなんて
まじむかつくんだけど!!

「いっ…」

ヒール、、靴擦れしてる…。

「うー…」

先輩を探すのを一度中断して
あたしは近くにあったベンチに座った。

先輩なんかキライだ。

嫌な時には出てくるのに
こういう時にはいっつも…!

「………馬鹿野郎」

あの人がいるとあたしがあたしでなくなる。

調子が可笑しくなって、
そんな時でも先輩は普通に笑ってて……。

あの人は…

本当にあたしがスキなの?


目に浮かんでくるのは涙なんかじゃないもん……。

むかつく…むかつく…むかつく…!!

そうだ…電話!!電話したらいいんじゃん…!

そしたら先輩に…!!

でもそれには大きなデメリットがある…。

それは先輩にあたしの番号が知られてしまうことだ。

どうするべきか…。





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