スキ*キライ【1】


日向side




『ねぇ廉くぅん…早く続きしましょう?』

また思い出してイラッとする。

なにほんと!何奴!?

先輩になにしてんの!

ていうか先輩も先輩だよ!!

どういう事情でそうなったのか知らないけどさ!!

先輩には……!

「あたし……いるじゃん…」

先輩がスキなのはあたしじゃないの……?

いつもスキだって言ってくるじゃん…!

そうだよ!
あたしがスキなんだから……、
他の女のとこになんか行く必要ないじゃんか!


………。

「…ダメだ、違う……」

先輩と付き合ってもないのに
なにいってんだあたしは。


でも……、

今まで考えもしなかった。

ありえないって、絶対ありえないって
そうあたしが思い込んでただけ?

“先輩があたしのことスキじゃなくなる”

なんてそんなこと……。

「ある、わけ……」




ポタ……

「……ひぇ」

ポタ…ポタ……

なにこれ。

なんなの……。

「……っうう」

なんで涙なんか……。





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