スキ*キライ【1】
「もう痛くない?」
そう聞く先輩に頷く。
あーなんか今なら、素直に全部話せる気がする。
「先輩」
「ん?」
「…あたしのことスキですか?」
「ぁえ!?」
真剣だよって伝えるためにまっすぐ見つめた。
もう、スキじゃない?
それとも最初からスキじゃなかった……?
「日向……」
静かにそっと手がのびてきて
ギュッ
へ、?えっ、ええ!?
「オレは日向がスキだよ。嘘じゃない、本当だ」
「先輩……」
先輩に抱き締められるなんて初めてだ。
なにこれ、心臓が破裂しそう……!
苦しいよ……。
「あたし不安なんです…先輩があたしのことスキじゃなくなるんじゃないかって…それに…」
「こんなに苦しいのは初めてで……怖い…」