スキ*キライ【1】





「だからさ、葉山のことなんて誰もいってないでしょ?頭ん中葉山だらけなのはあんたなわけ。わかる?」

「!!!」

は、はめられた!?

はめられた!!!

佐野先輩とおんなじ手口!!

「そうやって葉山をスキじゃないって言って気持ちに嘘ついてさカッコ悪い。いい加減認めて向き合ったほうがいいよ?」

「なっ…!!」

言葉がグサグサ心に刺さって
そうじゃないって言い返したいのに
言い返せなくて、泣きそうになった。

ここで泣いたらそれこそカッコ悪い。

涙をこらえて鼻の奥がツーンとした。

「み、岬ちゃんもうそのぐらいに…」

バンッ!!!

「日向ちゃん!!」

いてもたってもいられずあたしは教室を飛び出していた。

「岬ちゃん」

日向のいなくなった教室でヒメは少し怒って岬の名前を呼んだ。

「ごめんごめん、ちゃんとフォローしとくよ」

そう言って岬は携帯を触った。




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