スキ*キライ【1】
いつも言われるから慣れてるはずなのに
みるみる赤くなっていくあたし。
動揺して、緊張して、変な冷や汗出て
心臓がうるさくて
おかしくなりそうだ。
「ひ、なた?赤いよ…?どうしたの?」
「うう、ううううるさいっ!!だ黙りなさいっ!!」
「ていうか…なんで泣いてるの?」
え、。
慌てて目元に手をやると
「ほら!!先輩がいるとあたしがあたしじゃなくなる!!」
涙の滴が次から次へと落ちていく。
泣いてる理由なんてわかんない。
なんか、なんかわかんないけど溢れてくるの。
「ご、ごめんね。オレが泣かせたなら謝る。本当にごめん」
先輩は土下座までしようとするから
さすがに焦ってやめてと言った。
「泣かせたのはオレだから、ちゃんと責任は取ります」
「せ、責任ってな…!?」
次の瞬間あたしはまた先輩の腕の中にいた。
「▽☆◎▲◇§!?」
な、なんでまた!!?
あぁ、だめ。だめなんだってば。
あたしは…。