スキ*キライ【1】
「な、なんで笑うの…」
「いや、なんか(笑)日向が嫉妬してるみたいで嬉しくて(笑)ごめん」
「だ、だから違うんだってば!」
「はいはい。違うくても嬉しいもんは嬉しいのー」
本当に嬉しそうに笑うからそれ以上はなにも言えなかった。
「まぁ、とにかくオレが言いたかったのはこれだけ。日向はなんかオレに言いたいことある?」
「言いたいことなんてなにも…」
!!
「ある。言いたいことあります、先輩」
「なに?」
こ、こんなこと言っていいのかな。
「キ、キスマーク…まだ残ってますよね」
「え!あぁ、はい。そうですね…」
「先輩はあたしのことがスキなんですよね」
「?うん。そうだけど」
「じゃ、じゃぁ、それ」
あたしはなんでこんなこと言ったのか
本当にわからない。
ただ、先輩が少しでも辛くないようにって。
「あたしがつけたことにすればいいです」