スキ*キライ【1】
「はぁ、」
「まぁそんな落ち込むなって廉」
今日は日向を教室まで送ることなく、
朝日とおとなしく自分らの教室に向かった。
「落ち込むよ!そりゃ!」
だって一言、いや、一文字しゃべれば
ファック!!で返ってくるんだよ!?
「(笑)ある意味お前の言葉をよく聞いてるってことでいいんじゃねーの?」
「!!な、なるほど!!そのプラス思考いいな!」
珍しくいいことを言ってくれた!
「葉山~!」
「なに?佐藤」
教室に入るとすぐ、佐藤に声をかけられた。
「あのね、お願いがあるんだけどぉ、」
そういう彼女は顔を少し赤らめ
可愛らしくお願いといったポーズをしてきた。
「え、なに??」
「うん、あのですね、」
「はい、なんでしょう?」
「勉強!教えてほしいの!」
へ?
「勉強?」
「うん!もうすぐテスト一週間前入るでしょ?」
「あ。そういえばそうだ」
今週終わって月曜に入ればテスト一週間前だ。
「でさ、私今数学全くわかんなくてさ!ぜひ葉山に教えてほしいんだ!」
「そっかそっか」
「だ、だめかな??」
「いいけど、オレで大丈夫?」
「なぁに言ってんの!葉山じゃなきゃダメなんだよ!」
ええ!?そ、そこまでか!
オレじゃなきゃダメとかなんか嬉しいなぁ。
「じゃあ今日の放課後よろしくね!」
「あ、うん!」
って、え?放課後??
「ど、どどどうしよう…!?」
日向と一緒に帰れないっ!!!