スキ*キライ【1】







昼休みがやってきた。

あたしはちょっと恥ずかしかったけど
今までのことを岬とヒメに
きちんと全て話してみた。

「なんじゃそりゃぁぁあ!?」

発狂する岬。

「今まで聞いてた話とまた違う風に聞こえる…」

頭がまだついていってない様子のヒメ。

そんなに違うかな!?

「あんた、そこまで気持ち固まっててよくも今まで言わなかったわね!!」

「だ、だってだって、、あたしにも意地ってもんがあって…」

「だってじゃなーい!」

「まあまあ、岬ちゃん。ちゃんと聞こうよ。ね??」

ヒメがなだめると黙って聞く体制をとった岬姉やん。

「あ、あのね、こうして話すとさ、先輩への気持ちを認めちゃってるみたいですごく恥ずかしくて、なんか悔しくて、それが理由で言えなかったっていうのが大きいんだけど………ほんとごめん、何言っても言い訳にしかならない。本当は今でもまだ認めたくないというか認める気ないし、あたしがあたしの気持ちについていけてないんだよ」

「ふぅん…」

岬がなるほどねぇ、と頷くなか、
ヒメは一番触れられたくないことに触れてきた。

「それにしても…日向ちゃん、告白しようと努力したんでしょう?すごいよ!」

「んなっ!?」

プシューっと煙が出そうになるほど
顔が熱くなった。

「て、てか!ごめん、ヒメも先輩のこと気になってたんだよね…」

ヒメの気持ちも考えないでまたあたしは…。

そう思ってると

「あー、あれはね。なんかちょっと誤解されてるみたいなんだけど……私のはただの憧れだよ」

え、。

「えええええ!?」

「あ、憧れ!?あの葉山に!?!?」

さらっとそう言われて驚いたのは
岬も同じだった。

憧れる要素なんて一つも見つからないのに!?!?





< 159 / 201 >

この作品をシェア

pagetop