スキ*キライ【1】





呆気にとられてると要はいつのまにかいなくなっていた。

「君!大丈夫!?」

「………」

この人は何をいってるんだろう。

大丈夫じゃないのは、この人の方だ。

自分は手を出さなかったのだろう。傷だらけだ。

こんなことになるなんて…。
なにもかも最悪だ…。

あんな男、付き合わなければよかった。

近づいてきた男の人はよくみるとごく普通の男子高校生みたいだった。

「ぁ、ごごごめん…。服着てくれるかな…?」

そう言われてあたしはハッとして制服が乱れていることに気づいた。

「あ、はい…」

あたしは乱れた制服を正した。

「すいません、助けてくれてありがとうございました」

「ううん、もっと早くに助けれなくてごめんね」

申し訳なさそうに男の人はそう言った。

「ぁっ、手当てします。良かったら家近いんできませんか?」

あたしのせいでこんなに怪我しちゃったんだもん。

手当てくらいしなきゃ…。











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