スキ*キライ【1】





「とにかく!あんたはなんとかして葉山に教えてもらうのよ!?赤点取りたいのならべつにいいんだけどねぇ」

や、やだ!!
それだけは絶対に避けないと!!

よ、よよよし!!
今回は自分の危機回避のために
頑張るしかない!!!




______

_________

____






「ごめん日向。今日も一緒に帰れそうにない」

「え?」

登校中に先輩はそう言った。

きょ、今日も??

そ、そうか……。

ってなに落ち込んでんのよ!!!

馬鹿馬鹿しい!!

「べ、別に勝手にどうぞ。今までだって特別一緒に帰ってたわけでもないんで」

「そんなさみしいこと言うなって〜」

いつの間にか無視することも忘れて
翌日普通に話してるあたし。

昨日の無視のことなんて
一晩寝たらもうほぼ忘れてしまっていた。

「明日は帰ろうよ!多分帰れると思うし」

「一緒になんて帰りませんよ。一人で帰りますから」

「朝日ぃ、日向が昨日より冷たい気がするのオレだけぇ???」

「さぁ…。俺には全部同じに聞こえるけど?」

明日はどうせ帰り道、
ついてくるんだろうなー。

先輩に勉強教えてって頼むの、
その時でもいっかぁ。

なんて、
この時はまだふわふわとこう思ってた。




< 162 / 201 >

この作品をシェア

pagetop