スキ*キライ【1】
「とにかく!あんたはなんとかして葉山に教えてもらうのよ!?赤点取りたいのならべつにいいんだけどねぇ」
や、やだ!!
それだけは絶対に避けないと!!
よ、よよよし!!
今回は自分の危機回避のために
頑張るしかない!!!
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「ごめん日向。今日も一緒に帰れそうにない」
「え?」
登校中に先輩はそう言った。
きょ、今日も??
そ、そうか……。
ってなに落ち込んでんのよ!!!
馬鹿馬鹿しい!!
「べ、別に勝手にどうぞ。今までだって特別一緒に帰ってたわけでもないんで」
「そんなさみしいこと言うなって〜」
いつの間にか無視することも忘れて
翌日普通に話してるあたし。
昨日の無視のことなんて
一晩寝たらもうほぼ忘れてしまっていた。
「明日は帰ろうよ!多分帰れると思うし」
「一緒になんて帰りませんよ。一人で帰りますから」
「朝日ぃ、日向が昨日より冷たい気がするのオレだけぇ???」
「さぁ…。俺には全部同じに聞こえるけど?」
明日はどうせ帰り道、
ついてくるんだろうなー。
先輩に勉強教えてって頼むの、
その時でもいっかぁ。
なんて、
この時はまだふわふわとこう思ってた。