スキ*キライ【1】
先輩の親指
ピンポーン
七瀬家のベルをいつものように鳴らす。
日向が出てくれたら嬉しいなって
そんなことを考えていると
ガチャ
「はーい、」
出てきたのは
「廉?どうした?」
やっぱり朝日だった。
「日向いる??呼んで欲しいんだけど」
「え?あいつまだ帰ってきてないけど」
「は…まじ?」
動揺した。
日向は確かに家の方へ走って行ったはず。
それをオレはしっかり見てた。
まだ帰ってきてないのなら
オレと日向は途中で会っているはずだ。
でも、日向はいなかった。
「嫌な予感する…」
「は?」
オレは思い切って日向に電話してみた。
が
『おかけになった電話番号はーーー』
「電源きれてる…!」
「日向になんかあったのか??」
「わからない…。ごめん、オレのせいだ。日向をひとりにしたから」
「はぁ?とにかく探すぞ!!」
「………うん」
オレ達は手分けして探すことにした。
ひどく後悔してた。
日向にもしものことがあったら
オレは……。
最悪のことばかり勘ぐる。
「くそ!!」
どこだよ!日向!!