スキ*キライ【1】
熱のせい
廉side
ピーンポーン
翌日の朝、オレはいつものように
七瀬家のチャイムを鳴らす。
ピーンポーン
「日向ー、朝日ー」
出てくれよー!
ピーンポーン
ガチャ
「朝日、おせぇよー」
そういったオレはドアのむこうの人物を見て驚いた。
「日向っ!?」
うわー!
日向が出てくるなんて初めてじゃね?
喜んでたのもつかの間。
「兄ちゃんなら先に行ったよ。日直だって」
弱った顔を赤くして言う日向。
額には冷えピタも貼ってある。
よく見てみればパジャマだし…。
「……熱!?」
「ぁー、ちょっとだけだから大丈夫。先輩も…早く学校行ったほうがいいですよ」
遅刻しますよ。と付け足す日向は
もう立つのはもちろん話すのも辛そうだった。