スキ*キライ【1】
ん…。
誰かの声がする…。
「…ひなた」
あ…この声…。
「……母さん…?」
あたしはそっと目を開けた。
「日向、大丈夫なの?」
やっぱり母さんだ…!!
「え!え!?なんで!?仕事は!?どうしたの?!」
こんな時間に母さんが家にいることに驚いて
あたしはバッと起き上がった。
「そんなの父さんに任せてきたわよ!母さん、心配心配で…」
あたしはお母さんに抱き寄せられた。
「だ、大丈夫だよ!熱くらい寝てれば治るよ!」
ちょっと寝たから楽になったし!
えーと…今何時だ?
部屋の時計を見ると
「4時過ぎ!?」
結構寝てたんだなぁ、あたし。
「それより母さん。いい加減暑苦しいっす…」
「そ、そう?」
てか、予想だともうすぐ先輩が来る…!
それまでにお母さんを
なんとか仕事に行かせないと…。