スキ*キライ【1】
「え…?」
母さん…?
今の状況をもう一度確認するあたし。
はたから見たらあたしが先輩を押し倒してる状態だ。
「………わっ!」
やっと我に返って先輩から離れたあたし。
は、恥ずかしい!!
落ちた時ずっと先輩のシャツを握ってて、
しかもあたし、
思いっきり先輩見てた!!
気持ち悪い…!
まじなにしてんだ、あたしは!!
「キャー!いいもの見せてもらったわよー!!日向の彼氏はさっきのイケメンかと思ってたんだけどこっちの優男だったのね!」
キャー!と騒ぐ母さん。
な、なに言ってんの!?
母さんの声が聞こえたのか
あたしの部屋にいたみんなも一階に下りてきた
。
「日向ママどうしたのー?」
「名前は!?あれ、そういえばどこかで…」
岬の言葉も耳に入らないくらい
母さんは先輩に夢中だ…。
「朝日の友達の葉山廉です!何度か家にお邪魔してます!!」
何度かじゃなくて毎日きてるじゃん!!