スキ*キライ【1】
~翌日~
ピンポーン
「兄ちゃん」
「了解」
いつも通り、兄ちゃんが玄関にいく。
もう隠れることが無駄だとわかったあたしは
ソファーに座ってテレビを見てた。
すると、すぐに足音が聞こえてきて
あたしの後ろで止まった。
あたしは仕方なく振り向く。
「!?」
驚いて言葉が出なかった。
「おはよう」
「お…はようございます」
え…この人…まじですか……。
いや、声で分かってるんだけど
納得がいかなかった。
「先輩…それ…」
「え!変かな?」
あたしは首を振る。
「い、いえ!変じゃないです!」
あたしの珍しい言葉に先輩は目をぱちくりさせた。
「まじ!?朝日!聞いた!?今、日向に褒められた!」
「はいはい。聞いた聞いた」
いや、ほめたわけじゃないんだけどさっ!
すっごい喜んでる先輩は
昨日までとは変わってた。