スキ*キライ【1】







「髪、切ったんですね」

「あっうん!高田がな、高田っていうのはオレの友達なんだけど!そいつが髪短い方がいいって言うから思いきって切ったんだけど……」

そう、先輩の少し長かった髪は
バッサリ切られていて、

「……どう?」

隠れがちだった目があたしを見つめた。

ぁ……、先輩って左目の下に泣きぼくろなんかあったんだ…。

何となく見とれてると

「ん?」

先輩が首をかしげて、

「……っ」

思わずバッと目をそらしてしまった。

な、なに!今の感じ!えっ?

「あとな!朝日みたいに髪の色変えたりはちょっとしたくなかったからボタンだけ外してみた!」

「それとそれと!服とか高田といろいろ買いに行ったからオレいつでも日向とデート出来るよ!」

どや顔までして…

「………調子乗ってますね」

全く……。

デートなんか誰がするものか。

「おい、お前ら遅刻すんぞ」

「はーい。今いく」

学校に登校する間、
先輩はずっとニタニタしてた。

これじゃキモいとしか言いようがないじゃん。










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