スキ*キライ【1】






「キライな人に連絡先教えたりしないですよね?」

「オレはスキなんだって!」

いやいや、知るかよー!

「日向、スキだよ」

「あたしはキライ!」

いい加減わかってよー!!

「えー…。悲しいなぁ」

それからその話は諦めてどうでもいい話をしながら先輩はあたしを家まで送ってくれた。

なんやかんやで一緒に帰ってしまった。

「もうついちゃったなー」

もっと話したかったのに~と先輩は不満そうな顔をしてそう言った。

「もう迎えに来たり送ったりしなくていいですよ!遠いんだし…」

そう言うと先輩は一瞬キョトンとして

「フフッ…日向優しいね」

バカな勘違いした。

「なっ!違います、勘違いしないでくださいっ」

先輩の家が

七瀬家、学校、先輩家

で遠回りだから言って……
じゃなくて!うざいの!それしかない!

「だから勘違いしないでって言って…「でも気にしなくていいよ?オレがしたくてしてるんだし!」

だめだ…。

きっと今この人になに言っても誤解が深まるだけだ…。




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