男嫌いのプリンセス



晴紀くんが女の子達と話している海都に何やら話しかけると、海都は私に気づいてこっちに向かってきた




「みりい、どうした?」




目の前に海都がいる


顔を見るだけでドキドキが止まらない




ど、どうしよう、顔がまともに見れないよっ…




「あ、あのね?優衣にお菓子いっぱい貰ったんだけど、多すぎて…海都にあげようと思って…」




私は袋を海都に差し出す




「マジで?サンキュ」




海都は袋を受け取ると、私の頭を撫でた



キュン




あー、もうダメ




だ、抱きつきたい!!




で、でもそんな事言えないし…


んー…


……えーい!!



「海都、私っ…「高原くーん、なに話してるのー?」




話しかけてきたのは、さっきと違う子達




「うちらとも話してよ~」

「吉野さんだけずるーい」




ふと海都の顔を見ると、困ったような顔をしていた



あ……

私、来るべきじゃなかったかも…



「海都、私…戻るね」

「え……あ、おい!みりい!」



私は海都の呼びかけにも振り返らずに、教室に戻った




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