男嫌いのプリンセス



このままじゃ、本当にあの女と…



それだけは避けたい




俺は案内人に連れられて衣装部屋に行く途中、なんとか婚約を避ける方法を考えていた



「海都様、こちらです」



案内された部屋に入ると、黒のスーツが何着か用意されていた


その中から適当に選んでスーツに着替えた



「準備は出来ましたでしょうか」



外から案内人の声が聞こえた



その声に返事をすることなく、俺は部屋を出た




「よくお似合いですよ!!」




うざい



俺が今どんな気持ちでいるかなんて、しらないくせに



案内人に切れてもしょうがないから、言葉には出さなかった



……みりい、大丈夫か?




きっと、あいつが一番不安になってる




みりい…




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