男嫌いのプリンセス



もう、やだ……



私は二人のその姿を見たくなくて、会場を出ようと歩きだした



「待ちなさい、みりい」


「……?」




呼び止められて振り向くと、そこにはお母さんがいた




お母さんは私をじっと見つめたまま話し出した




「みりい、逃げるの?これでいいの?」


「……」



お母さんが私に歩み寄る




「本当に、美弥さんに海都くんを取られていいの?」


「やだよ…でも、でも私負けて…」


「そう、みりいの海都くんへの気持ちはそんなもんなのね?じゃあ、別にとられてもいいわね」


「なんでそうなるの!?私はっ…」


「私は?なに?」




私は……

ただ、海都が幸せになるならって…



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