男嫌いのプリンセス



「……分かりました。頑張ります」



やるからには、とことんやってやる



「海都くんの効率の良さはずば抜けてるからなぁ~。安心して任せられるよ。困ったら、おじさんに相談しなさい」




俺が、財閥の社長か…


全然想像してなかったな




「ところで海都くん。みりいの男嫌いは治ったかな?」


「えーと…」




みりいを見ると、顔を全力で横に振っていた


それはつまり、否定を意味する訳で



それを見たおじさんが、焦ったように言った



「え?治ってなかったのかい?てっきり治ったのかと思って……」



おじさんがそこまで言ったとき、レストランの扉が、バンッと開いて


入ってきたのは



「来てやったぞ!!」



一人の男



んー?

どっかで見たことあるような…



その男を見た瞬間、みりいが怯えたように俺にくっついた




「みりい?」



みりいはうつ向いたまま顔を上げない



男がこっちに近づいてきて、俺の前で泊まった



「久しぶりだな。高原 海都!!」



…なんか俺、睨まれてね?



てか



「お前、誰だっけ?」



全く記憶にないんだけど



< 275 / 285 >

この作品をシェア

pagetop