男嫌いのプリンセス



俺が本当に分からないと言うように聞くと、男は怒ったように言う



「貴様!!この俺を忘れただと!?俺は崎本財閥の崎本 和樹だ!!」



崎本?


……あぁ!



「みりいのストーカー野郎か!」


「誰がストーカーだ!!」



思い出した


みりいにしつこかった奴か



みりいが男の中でも一番嫌ってる奴



……って



「おじさん!?」


「治ったのかと思って、呼んでしまったんだよ」


おじさんは、ハハハっと笑った



いや、笑ってる場合じゃねぇだろ!!




「みりい、こんな男なんかやめて、俺と結婚しよう」


「や、やだぁっ!!来ないでー!!」




案の定、みりいの事を追いかけ回し始めた



逃げ回るみりいと、追いかける和樹




早くみりいを助けなきゃならないのに、俺はその様子を見ていた




一年前、みりいに会うまでは、自分が社長になることも


こんなにみりいを好きになることも想像していなかった



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