男嫌いのプリンセス



「ね?行こう!」



そう言って海都の腕を引っ張る女の子



それを見た瞬間、私の体は自然と動いて…


海都と女の子の間に立っていた



「海都は私と遊ぶの!!」



そう叫んでいたんだ




少しの沈黙の後、自分がしたことの恥ずかしさで、走って逃げ出したいと思った



「なによアンタ!!割り込んで来ないでよ!!」



ドンッと突き飛ばされた私は、浴衣だからかうまく体を支えることができず、倒れそうになった



「きゃっ…」



倒れる!!



トン…


……あれ?




倒れるはずたった体は、逆に温かく包まれていて



「か、海都っ…」



海都が私を抱き止めてくれていたことに気づいた



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