男嫌いのプリンセス
すると、その人はどんどん私に近づいてくる
「こ、こない…で…」
「可愛いね、吉野」
ダメだ…身体が震える
「え?震えてんの?どんだけ純粋なわけ。
ね、俺と付き合おうよ」
じりじりと距離が縮まっていく
怖い…怖い…
スッと、男の手が伸びてきて
やだ
さわんないで…
「吉野」
やだぁっ!!
バンッ
……?
勢いよく開いた教室のドア
そこに寄り掛かるように立っていたのは
「…海都、く…っ…」
鋭い目で男を睨む、海都くんだった