男嫌いのプリンセス
「あ、海都。…優衣、ちょっと待ってて?」
「はいはい」
私は席を立ち、海都のところに向かった
「どうしたの?」
「放課後、先生に頼まれ事されたから、遅くなる」
「そっか、分かった。じゃあ私一人で帰るよ」
「アホか」
アホ!?
「また追いかけまわされんだろが。平井さん呼べ」
平井さんっていうのは、会社の秘書をしてる人
なんだけど…
「やだー…平井さん、男だもん…
海都いないんでしょ?」
そう、男なんだ
今まで何回か送り迎えを頼んだ事があるけど
それはいつも海都が一緒にいたからで…
「平井さんがお前を狙うわけねぇから。そんな事したらクビだ。
大丈夫だから、平井さん呼べよ?」
「………分かった…」
ホントはヤダけど…
「俺も帰りにお前ん家寄るから。じゃ」
海都は教室に戻っていった