オレンジ色のかごの中
あきらめの夏
残念ながら出番は思ったより少なかった。
大しておもしろいことが出来たわけでもないけどかろうじて「僕のコーナー」だったからカットされることはなさそうだ。
まあ…番組からしてみたら期待ハズレだったかもしれない。
収録を終えスタッフが片付けてる間、また校庭を見ていた。
僕にもあんな時があった。
楽しいだけでボールを投げていた小学校時代。
つらかったけど、ただ強くなりたくてガムシャラだった中学時代。
本気でプロの道を見据えていた高校時代。
いつもいつも校庭で泥だらけになっていた。
「ご一緒にどうですか?子どもたちも喜びます」
さっきの綺麗な声の主だ。今度はちゃんと顔を向けることができる。
ベタだけど「清楚」という言葉がぴったりな女性が僕の顔を覗きこんでいた。
「この学校の先生ですか?」
大声で子どもを追いかけまくる教師というイメージからはあまりにもほど遠かったので、ついバカな質問をした。
「ええ。この歳で新人なんですけどね。」
「この歳だなんて…。おいくつなんですか?」
確かに彼女は僕より少し年上の感があったけど、あんまりにも似合わないセリフだったので、ついまた失礼な質問をしてしまった。
大しておもしろいことが出来たわけでもないけどかろうじて「僕のコーナー」だったからカットされることはなさそうだ。
まあ…番組からしてみたら期待ハズレだったかもしれない。
収録を終えスタッフが片付けてる間、また校庭を見ていた。
僕にもあんな時があった。
楽しいだけでボールを投げていた小学校時代。
つらかったけど、ただ強くなりたくてガムシャラだった中学時代。
本気でプロの道を見据えていた高校時代。
いつもいつも校庭で泥だらけになっていた。
「ご一緒にどうですか?子どもたちも喜びます」
さっきの綺麗な声の主だ。今度はちゃんと顔を向けることができる。
ベタだけど「清楚」という言葉がぴったりな女性が僕の顔を覗きこんでいた。
「この学校の先生ですか?」
大声で子どもを追いかけまくる教師というイメージからはあまりにもほど遠かったので、ついバカな質問をした。
「ええ。この歳で新人なんですけどね。」
「この歳だなんて…。おいくつなんですか?」
確かに彼女は僕より少し年上の感があったけど、あんまりにも似合わないセリフだったので、ついまた失礼な質問をしてしまった。