暗い目の理由
放課後、体育館裏に向かうと
「っ」
昨日日、向くんとキスをしていた子がいた
「友灯ちゃん?」
小さく頷く
「私、榛原 夏海
日向の幼馴染なの
早速本題に移るけどお願いだから日向と別れて」
…大体予想はしていた。
夏海ちゃんは、綺麗だ。
私なんかよりずっと日向くんとお似合いだ
けど…
「…嫌です」
簡単に諦められるような軽い恋心ではもうなくなっていたんだ
夏海ちゃんが私をキツく睨む
「なんで、なんでいつもアイツ負けるの!?
アイツはもういないのに…なんでいつまでも日向はアイツの事ばかりっ」
アイツ?
誰の事を言っているんだろう。
「アイツって…」
「夏海っ!」
「ひ、日向…」