暗い目の理由


少しだけ前に遡る
高校に入学して数ヶ月経った時だった。

お兄ちゃんが亡くなってちょうど一週間経った日だった
私はまだ立ち直れなくて屋上で一人泣いていた


このまま飛び降りれたらどれだけ楽だろうか…
フラフラとフェンスにもたれ掛かる

私には死ぬ勇気も生きる勇気も持ち合わせていなかった


ただ泣く事しか出来ない自分が無力で
情けなかった。


「おい、」


そんな時現れた彼は、
優しい笑顔で私の涙を拭った


これが私と日向(ヒナタ)との出会い


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