ゆきんこ
まだまだ私は……
君のことは、どうやら知らないらしい。
でも……、
「まあ、いっか…。」
少しでも側にいれるなら。
離れても大丈夫だって君に思って貰えるように……
頑張りたいじゃない?
新野と私は……
手を繋いで、
ゆっくりゆっくりと……
道を歩く。
「……あとは陸に言ってやんないとな。」
「…え?」
「ゆきんこは俺のもんだって。」
「………本当、子供だね。」
「…………。そうかもな。」
サクッ
サクッと……
雪踏む音を……
静寂な夜空に響かせて。