ゆきんこ
それから。
必ずと言っていいほど毎日……
白ボンボンは、同じバスに乗っていた。
「西校のあの二人…かわいくね?」
瀬永達も、奴らの存在に気づいたらしく……。
「あのふわふわの耳あてしてる方、美人だろ。」
「おう、美人さんだ。」
…どっちかっていうと…、
瀬永達は、白ボンボンの友人の方に、興味があるようだった。
「声掛ける?」
奴らの企みに。
「…やめとくべ。どーせみんな新野狙いになるから。」
瀬永が一番……
卑屈になっていた。
内心ホッとする。
あいつに………
今更どんな顔して会えばいいのかが、既にわからなかったから……。
「………まあ、景ちゃんには叶わねーけどな。」
「…………。」
傷口……開くなよ。