ゆきんこ
「馬鹿やろ、レディーファーストだっての。はい、野間。席あっためといた。」
新野は荷物を持って立ち上がり……
咲に、席を譲る。
顔を真っ赤にしながら……
咲はゆっくりと腰を下ろした。
……嬉しそう。
「…おうおう、テメー紳士ぶってんなよ?」
「バッカ、当然だろ?」
「キモいわ。」
そんな……男子の会話を聞きながら、私達女子二人は無言のまま。
そして……
バスはすぐに、南校前へと到着した。
「……じゃあね、咲ちゃん、幸ちゃん。」
「……バイバイ。」
瀬永たちに手を振る。
そして最後に……
「あ。」
新野がくるりと振り返り、私の方を見た。
「……。な、なに?」
「返事聞いてなかった。」
………ちょっと……。
今……、ですか?!
隣りには、不思議そうな顔をする咲。
ひぇ~……
ど、ど、どうしたら?!
「……あ、別にいつでもいっか。そんじゃ、また。」
「…え、あの……。……って、行っちゃったし…。」
自由人……、
健在。
さて、咲に何を聞かれるか。
…と、覚悟したけれど……。
意外にも、咲は何も言わなかった。
新野は荷物を持って立ち上がり……
咲に、席を譲る。
顔を真っ赤にしながら……
咲はゆっくりと腰を下ろした。
……嬉しそう。
「…おうおう、テメー紳士ぶってんなよ?」
「バッカ、当然だろ?」
「キモいわ。」
そんな……男子の会話を聞きながら、私達女子二人は無言のまま。
そして……
バスはすぐに、南校前へと到着した。
「……じゃあね、咲ちゃん、幸ちゃん。」
「……バイバイ。」
瀬永たちに手を振る。
そして最後に……
「あ。」
新野がくるりと振り返り、私の方を見た。
「……。な、なに?」
「返事聞いてなかった。」
………ちょっと……。
今……、ですか?!
隣りには、不思議そうな顔をする咲。
ひぇ~……
ど、ど、どうしたら?!
「……あ、別にいつでもいっか。そんじゃ、また。」
「…え、あの……。……って、行っちゃったし…。」
自由人……、
健在。
さて、咲に何を聞かれるか。
…と、覚悟したけれど……。
意外にも、咲は何も言わなかった。