ゆきんこ
咲の声が……
部屋中をこだまする。
うわあ、みんなこっち見てるし。
「…ごめんて。」
「……なんで?どーして突然そうなった?」
「……えっと。実はですネ……………」
ごにょごにょと……
昨日のできごとを、咲に耳打ちする。
「…………。え……、ええーっ!?文人とキ…」
「シーッ!声デカイよ。」
「…あ、ごめん。けどけど、マジで文人が……?」
「……不可抗力だったんだもん。」
「そうかもだけどさあ、いや……、てか…、あいつ相当焦ってたんだね。」
「…………。」
「わからなくもないか。アンタ昨日バスで…、新野に会った?」
「う、うん。」
「なるほど~。で?新野と話した?」
「うん。それこそスノーボードの話を…。」
「………それだ!」