桜の生け贄
カラーン…カラーン…

「あ!チャイムだ…行こう!?」
「え。今のチャイム?ベルだったよね?」
「え??都会はちがうの!?」
「うー…ん。まぁいいや。遅刻になるよ。」
「私が嫌なの!!」

また手を握ってきた。

でも今回はさっきと違った。

あずさはすぐに手を離した。

そして顔を赤くして、下を向いた。

やっぱり恥ずかしいよな…

「あずさ…俺…」

俺はあずさの両手を握って、手を胸のとこまで持ってきて、告白しようとした。

あずさは下を向いて目をそらした。

あずさの顔はまだ顔が赤い。

俺は思わず、手を強く握った。


「や…痛い…悠…輝君」


あずさは目を細めて、つらそうだった。

俺は動揺して、手の力が弱くなった。

そのすきにあずさは俺の手を離し、距離をとった。

そして…

「ごめんね…」


そう言ってあずさは逃げた。


当然だよな…


でも俺はそう簡単にはあきらめねぇーぜ!!

嫌いって言われるまで、あきらめねえからな!!!


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