桜の生け贄
「え~っと、名前…?」


「私は前原あずさ【マエハラアズサ】。さっきいた子は妹なの。前原ゆず【マエハラユズ】。どっちも呼び捨てでいいよ。前原じゃどっちか分かんないし。」


「じゃああずさ、」

「ひゃああ!!!」

なんだよ!誰だぁ!?

実は俺はもうあずさに一目惚れしたから少しイラついた。


悲鳴をあげたのは女かと思ったら男だった。


「お…俺のあずさに害虫がぁ…」

震えた声だった。


って!俺のあずさって!?つきあってるのか!?


「誰が俺のあずさだぁ!!!」


その言葉と同時にあずさのパンチが男の顔にあたった。


そして俺はほっとした。

< 3 / 59 >

この作品をシェア

pagetop