桜の生け贄
「…おか…しい…」
「はぁ!?」
「なん…で…桜の為に…生け贄…が…必要なんだ…」
「…それしかないからよ…」


あずさは下を向いて寂しそうにつぶやいた。

「言ったでしょう?この村は桜と涼しいのが特徴って…

その二つが無くなったら、この村は良い所無くなる…

分かる?

存在価値が無くなるんだよ…」

…存在価値…

「これしか無いから…桜しかないから…守るんだよ…」
「……」
「本当のこというとね…私、次の生け贄なんだ…

先に待ってて…

五年後会おう…?」

……





< 37 / 59 >

この作品をシェア

pagetop