桜の生け贄
ー半年後ー

ー冬ー

私は家を出て、学校の桜を見に行った。

覚悟を決めるため…

私は桜を睨んだ。

この桜さえなければ…

お姉ちゃんが生け贄になることも無いのに…

私は幹に片手をつけた。

そして全力で掴んだ。

倒れてしまえばいい。

無くなってしまえばいい。


でも…そんなこと出来ないの…分かってる…

私は手を離した。


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