甘い唐辛子

――――――――

「14日か。一般公開されてるのか?」

「え、、あぁ。」


俺の部屋で、霞澄は書類の整理をしていた。

霞澄はこの短期間で実力を認められ、父方のじいさんの会社の雑務も任せられてるみたいだ。


こんな風に、テキパキと仕事をこなしている霞澄を見ると、焦りを感じた。

いや、焦りだけじゃない。

悔しさとか、羨ましさとか…
嫉妬とか……


とりあえず、汚い感情が俺の胸中で渦巻いていた。


「…私、行っていいか?」

「あぁ。…って、は!?」

「迷惑か?」

「いや、違う、迷惑じゃない。」

「そうか。」


……霞澄が学園祭に来る!!?

それじゃ、変な出し物は出来ねぇじゃねぇか!!

まだ決まってないことに安心しながら、頭をフル回転させて出し物を考えた。



< 127 / 212 >

この作品をシェア

pagetop