甘い唐辛子
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あの後、すぐに霞澄に見つけられ、紙に書いてあった人物は俺だったと言うことがわかった。
婚約者が居ることは、この学校で海と希波矢しか知らないから、委員長がワザと渡したとは考えにくい。
霞澄が俺の紙を引いたのは、俺の運が良いのか、あまり知らない人と関わりたがらない霞澄の運が良いのか…
霞澄に見つけられた俺は、なんでも霞澄の言うことを1つ聞かなければならない。でも、霞澄は「何も無い」と言った。
委員長がそれを許すはずも無く、なんでも良いから言ってください!!と迫った結果、「今日1日一緒に校内をまわること」と面倒くさそうな霞澄の口からため息と共に、言葉が出てきた。
委員長は満足そうに微笑み、俺と霞澄を半ば無理矢理ホールの外へと追い出した。
海はニコニコと笑いながら俺達に向かって手を振って
「いってらっしゃい」
と口パクで言った。