甘い唐辛子
「やっぱり……ない…。」
あれから2週間粘って調べ続けたが、情報は見つからなかった。
すでに季節は夏へと足を運び、湿度も気温も高いと言った気候になっていた。
「…直接訊くか………。」
最終的にはそれしか方法は無くて…。
平日の昼前。
維十は学校に行き、組長は会合に出ていて、家には私と数人の組員しかいない。
ヤスさんは維十の右腕だということと同時に、私の右腕にもなってくれて、平日の昼間は私に付いていてくれている。
今しか無いと思い、ヤスさんを中庭へと呼び出した。