甘い唐辛子
やっぱり、霞澄なほうが一枚上手か……
そのままベッドまで連れて行って、何度もキスをした。
止まらなくなった手は霞澄の身体を這って……
「っ…ゴメン。いきなりだったよな…。」
微かに残っていた理性で自分を止めた。
今ならまだ間に合う。
だからそんな目で見るな…
霞澄の濡れた瞳に俺が映って……
「…私は、維十の全部が欲しい。」
霞澄の言葉に俺は自分を止めることが出来なくなった。
そのまま、朝がくるまで霞澄を愛した。
幸せすぎて、意識が飛びそうになったのは、霞澄には言わない。
恥ずかしすぎだろ、そんなの。
幸せそうに眠る霞澄の横に添い寝して、霞澄の頬に手を添えた。
首筋に残った赤い痕も、微かに香るシャンプーの香も、霞澄も…
全てが愛しくて、仕方がなかった。