【完】優しい君の存在。
「私、由奈ちゃんの成績がどんどん良くなっていくの、すごいって思ったよ。だからさ、今まで勉強教えてくれた陸さんの気持ち、無駄にしちゃだめだと思う。どんなメールが来ても、今はS高受けて合格するしかできないでしょ?」
ハッキリと、綾乃はそう言った。
確かにそうなのかもしれない。
わたしが入院していたときに、後輩ができるのが嬉しい、って言ってた。
そのために退院したあとも、2学期もずっとわたしの勉強教えてくれたんだ。
なのに私は…。