セパレート・ウェイズ
僕たちが出会ったのは、いわゆる「出会い系」というサイトだ。
駆が載せていた掲示板に、僕がメールを送った。

そこは、男同士が友達や恋人を探すサイトで、「ゲイ」や「バイ」と呼ばれる人たちが利用するものだ。街中や仕事先で恋愛の出会いがない僕たちの間では、常識的な出会い方だ。

僕たちは頻繁に連絡を取り合っていた。
朝起きてメールを送り、仕事の合間にメールを送り、仕事が終わったら電話を掛け合っていた。
知り合ってから2ヶ月が経っていた。
僕は、駆のことを良く思ってたし、駆も僕のことを良く思ってくれているようだった。

だから、突然の「会いたい」も自然に響いた。
< 3 / 11 >

この作品をシェア

pagetop