君という海に溺れる
その歌声に支えられ、私はようやく今日という日を受け入れるのだ。
初めて、朝日をこの胸に迎えることが出来る。
きっと私が起きるにはまだ早い。
それならば、と耳元に流れてくる音楽にこの身を沈めて、再び布団へと体を落とした。
どうか、次は安らかな眠りがこの体を迎えてくれるように。
この優しさに包まれて目を覚ませるように。
そう小さく願いながら。
暗闇からの誘いに、ゆっくりと意識は連れ去られていった。
─────────コポ、
(…あぁ…)
今日も、息が出来ない。
(そして今日も時計は回る)