君という海に溺れる
本当に見惚れてしまうくらい、光の似合う人。
私には手の届かない人。
この暗い世界からは眩しすぎて。
真っ直ぐに見ることすら躊躇ってしまうけれど。
それでもその暖かさに惹かれ続けるのだ。
触れてみたいと、遠い姿に手を伸ばしたくなるのだ。
今もまた、画面越しのあの人に惹かれてる。
そして流れてきた音楽は、どこか耳に慣れた音。
──────────────コポ、
(…あぁ)
そうか。
「そうだったんだ…」
肺が、愛しさを訴えた。
口から零れ落ちたのは納得から出た言葉。
やっとこの想いの答えに気付く。
それはあの瞬間から始まった想い。
あの日と同じようであの日よりも大きくなった想い。