君という海に溺れる
夢想-ユメオモフ-
それは夢の中の物語。
ある景色のいい公園で、一人の女の子が遊んでいた。
年は恐らく三、四つといったところだろうか。
柔らかい黒髪を二つに結び風に揺らす彼女。
その子はいつも一人だった。
大人たちが、みんなと遊ばないの?と問い掛けても「うん」と小さく頷くだけ。
物静かな女の子。
彼女は少しばかり周りの子達よりも大人びているように見えて。
いろんな何かを知っているようだった。