君という海に溺れる




(面倒なことは嫌い…なんだけど)




それでも足はさっき見かけたあの場所の方角に向かってその歩みを進めていく。

まるで、行くあてが何処にあるのかわかっているかのように。


迷ったらどうしよう、なんて。

そんなことは一瞬たりとも思わなかった。

ただ導かれるように進んでいく。



早く、辿り着きたくて。



いつの間にか歩幅は広がり、その速度も上がっていった。




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────────────────…




「………ここ?」




辿り着いた先は、坂道を上がったところにある小さな公園。


その奥の奥には大きな木が一本立ち、それを隠すように背の低い木々が肩を並べている。

まるで秘密基地のような場所。


細い道の先にこんなにも開けた場所があったのかと驚いた。




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