財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
     ****


美利亜が気がついたのは翌朝9時。


「もうこんな時間?!」


「よく寝れたか?」


マグカップを持って現れた水月に美利亜は


「そんなこと言ってる場合じゃなくて…。」


慌てたように支度を始めた。


「まあまあ、そう慌てるなって。」


「時間、ヤバイの。ねぇ、分かる?遅刻なの、遅刻。」


美利亜は時計を指差しながら言った。


「あのな、昨日ぶっ倒れたんだし、無理すんなって。」


「そうだ!お兄ちゃん、帰ったら話あるから。じゃあいってきます!」


美利亜は家を飛び出した。


「人の話、聞いてねぇ。」


水月は美利亜を尾行し始めた。


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美利亜が学校に着くと龍と鉢合わせた。
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